#author("2019-07-10T14:19:38+09:00","","")
#author("2019-07-29T07:08:39+09:00","","")
*ループ [#c563f776]

1枚または複数枚の[[カード]]を[[墓地]]や[[マナゾーン]]から[[回収]]して、何度も繰り返し使用すること。
ほとんどが[[コンボ]]の一種である。

基本的には[[コンボ]]を利用するため、成立にはそれなりの[[ターン]]を要する。しかしあまりにも成立[[ターン]]が早すぎたり([[【ジョバンニスコール】]]、[[【メルゲループワンショット】]]、[[【緑単ループ】]]等が該当)、それなりに強固な防御手段を確保していたり([[【天門ループ】]]、[[【マークロループ】]]等が該当)すると、規制の対象になりやすい。

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**ループコンボ(ターンをまたぐもの)について [#ze35dcd4]

毎[[ターン]]同じ行動ができる状態を作り出し、[[アドバンテージ]]を稼ぎ続ける戦略を組み込んだデッキをループデッキという。

古くには[[呪文]]を[[マナゾーン]]経由で[[回収]]してする[[【化身コン】]]が組まれた。

他には[[《霞み妖精ジャスミン》]]などの[[自壊]][[クリーチャー]]の[[cip]]を使い回す[[【激天下コントロール】]]、[[《封魔フォラス》]]で[[クリーチャー]]を[[破壊]]して[[墓地]]から[[回収]]する【フォラスループ】、[[《凶星王ダーク・ヒドラ》]]で[[《龍神ヘヴィ》]]を使い回す[[【ヘヴィループ】]]などがある。

[[コントロール]][[デッキ]]では[[回収]]による[[カード]]の再利用が重視されることがある。[[《激天下!シャチホコ・カイザー》]]の様な[[システムクリーチャー]]を利用することで、[[マナコスト]]を消費せずに[[カード]]の[[能力]]を使うことができる。[[除去]]には弱いものの、うまく使えば膨大な[[アドバンテージ]]を積み立てることができる。

また、[[殿堂入り]]した[[カード]]、[[銀の弾丸]]のために投入された[[カード]]など、1枚しか投入されていない[[カード]]でも何度も使うことができる。また、[[墓地回収]]や[[マナ回収]]の場合狙った[[カード]]を拾うことができるため、[[ドローソース]]で引いてくるより確実と言える。

毎[[ターン]]同じことを繰り返すという性質から、相手の行動を縛る[[ロック]]や前述の通り[[コントロール]]などに組み込まれることが多い。

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**ループコンボ(同一ターンのもの)について [#oaa4ecf5]

同一[[ターン]]の間に同じことを繰り返すループも存在する。上記と区別して「[[無限ループ]]」と呼ばれることがある。

前述の[[ターン]]をまたぐループと違い、相手に[[ターン]]を渡さないことが最大の特徴。ループしている間、[[相手は基本的に手を出すことができない>ソリティア]]。よって、ループ中あるいはループ終了時点で[[勝利が確定する>即死コンボ]]か、それに準ずる圧倒的有利な状態を作り出せるように[[デッキ]]を組むのがベスト。

ループの中に好きな[[カード]]を組み込める場合、相手の[[山札]]の[[カード]]を移動させる[[能力]]を繰り返し使用し、''相手を[[墓地送り]]以外で[[ライブラリアウト]]に陥れる形が最も確実''。[[クリーチャー]]なら[[《黒神龍ザルバ》]]か[[《曲芸メイド・リン・ララバイ》]]、[[呪文]]なら[[《アルカディア・スパーク》]]などがそれにあたる。

[[墓地送り]]による[[ライブラリアウト]]は、[[カード]]の種類にもよるが、この中では重要性は低くなる。これは[[《悠久を統べる者 フォーエバー・プリンセス》]]の存在が大きい。
-ただし、後述のルール制定により《悠久》1枚程度であればループにおいてさほど障害にはならなくなった。

他には、[[《光霊姫アレフティナ》]]や[[《サイバー・J・イレブン》]]の[[エクストラウィン]]の条件を、[[シールド]]や[[クリーチャー]]が増えるループによって満たす戦略がある。[[ライブラリアウト]]およびこの2種の[[エクストラウィン]]は、ループ中に条件を満たした瞬間に勝利が確定するため、数あるループの中でも特に[[即死性>即死コンボ]]が高い。

[[ライブラリアウト]]や上記種類の[[エクストラウィン]]を狙えない場合は、[[《トンギヌスの槍》]]や5[[コスト]][[ドラグナー]]を回すものが好まれる。前者は[[シールド]]・[[バトルゾーン]]・[[マナゾーン]]を、後者は[[《極真龍魂 オール・オーバー・ザ・ワールド》]]を完成させて[[バトルゾーン]]・[[墓地]]・[[手札]]を、それぞれ纏めて[[山札送り]]にでき、妨害手段を奪って安全に攻め込む体制を作ることができる。

***無限ループのための「無限ループ」と「チェイン・コンボ」 [#mb1b99a4]

最終的なループ[[コンボ]]を成立させるためには、得てして大量の[[マナブースト]]、ないしは極端な[[山札圧縮]]が要求される。これを[[ターン]]経過のみで実現しようとするのは得策ではない。このループ[[コンボ]]の成立条件を満たすための下準備として、別のループ[[コンボ]]、ないしは[[チェイン・コンボ]]が設計される。いわば「ループのためのループ」である。

[[チェイン・コンボ]]の段階では勝利を確定できないものが多く、[[プレイヤー]]の技量が試されるのはここでの[[プレイング]]である。最終的なループ[[コンボ]]以外は一見勝利には直結しない[[プレイング]]になるため、あまりにも複数のパターンの[[コンボ]]を間に挟むと、対戦相手に冗長だと思われるケースがほとんどである。

本当に[[オーバーキル]]か否かは第三者によって検証してみないことには断言できないが、いずれにせよ[[ソリティア]]になる以上は早急な決着が望ましい。

***無限ループの機構の種類 [#t9abbbbf]

[[無限ループ]]の機構を大まかに分類すると2種類に分けられる。
[[トリガー能力]]の[[解決]]が「途切れるループ」と「途切れないループ」である。

「途切れるループ」の例としては、[[【イメンループ】]]や[[【ラララオプティマス】]]などが存在する。どちらも[[サルベージ]]や[[マナ送り]]を利用して同じ[[カード]]を延々と使い回し、大量の[[マナブースト]]を行う。ある[[カード]]が何度も使用できれば膨大な[[手札]]や[[マナ]]が得られるため、それを利用すれば簡単にゲームエンドに持ち込める。

これらの最大の特徴は1アクションごとに待機状態の[[トリガー能力]]が消失する点にある。つまり自分の[[メインステップ]]、あるいは[[アタックステップ]]以外ではループを達成させることができない。また[[《百発人形マグナム》]]等の相手の[[メタ]][[クリーチャー]]と対峙する場合は、本格的なループに入る前に[[除去]]する必要があるケースがほとんどである。

これに対し「途切れないループ」の例としては、[[【天門ループ】]]や[[【知新ジャスティス】]]が該当する。これらは他の[[トリガー能力]]の[[解決]]によって別の[[トリガー能力]]が誘発するように設計されており、何かしらの[[トリガー能力]]が必ず待機し続けている。また、[[トリガー能力]]の解決順は誘発順に縛られない。これにより、[[アクティブ・プレイヤー]]であれば、解決権の優先順位から[[《百発人形マグナム》]]等を無視し続けることができるケースが多い。

[[《百発人形マグナム》]]等がいなければ、相手[[ターン]]中であっても勝利条件を満たす場合がある。[[【天門ループ】]]等はさらに[[S・トリガー]]の優先解決の[[ルール]]も利用しており、「途切れないループ」を語る上でこの2つの「優先権」を外すことはできない。

-[[無限アタッカー]]による[[攻撃]]も途切れるループのひとつではあるが、相手の[[トリガー]][[能力]]の解決を許すだけでなく、[[S・トリガー]]や[[ニンジャ・ストライク]]などにも妨害される可能性があり、また繰り返しの回数もそう多くならないため、[[カード]]を回すという意味での[[無限ループ]]とは別の戦略として考えられることもある。


**無限ループとジャッジについて [#yfa82733]

ループ[[コンボ]]は同じ[[プレイング]]を何度も繰り返す都合上、[[競技イベント運営ルール>デュエル・マスターズ競技イベント運営ルール]]の規定により「初期状態に戻ったことが確認された」ならば、その一連の工程(サブルーチン)を繰り返す場合は省略することが認められている。

2017年11月20日には[[競技イベント運営ルール>デュエル・マスターズ競技イベント運営ルール]]が更新、''ループ中にランダム要素が関わる場合、最も望む結果まで省略することが可能になった。''&br;これにより[[ライブラリアウト]]型ループが《悠久》による妨害を無視し《悠久》を残してそれ以外を墓地に置けるようになるなど、ループ[[コンボ]]は不確定要素に左右されず安定して勝ち筋に直結できるようになった。
《悠久》の枚数を確認するには対戦相手の許可を取るか、ジャッジに確認を行う要があり、その枚数や残りのカードを確認を行った上でループの省略を行う、という手順となる(2017.12.15事務局正式回答)。
《悠久》の枚数を確認するには対戦相手の許可を取るか、ジャッジに確認を行う要があり、その枚数や残りのカードを確認を行った上でループの省略を行う、という手順となる(2017.12.15正式回答)。

**その他 [#ada95a7c]

-特定の状況に陥いると試合が仕切り直しになる場合もあるので注意。
ループが原因で起こる[[事故]]については[[無限ループ]]の項を参照。

-[[アドバンテージ]]/[[ディスアドバンテージ]]を生み出さない[[無限ループ]]は、単なる[[遅延行為]]以外の何者でもないため推奨されない。

-上述の通り1[[ターン]]中の[[ループ]]は[[無限ループ]]の名で知られているが、勝利が確定した時点で[[ループ]]は止まるため厳密には無限ではない。
とはいえ、ランダム要素が絡むループの省略は、ループを無限に行うことが「できる」前提で成立しているため、全く無限でないとも言えない。

-ループ省略が認められたことにより、1試合の制限時間超えをある程度抑制する効果が認められた。その一方で、どれだけサブルーチンが冗長に長くても条件さえ満たせば省略が認められるので、サブルーチンの冗長化を犠牲に[[デッキ]]の[[グッドスタッフ]]性を充実させる[[プレイヤー]]を跋扈させる結果も生み出した。

-[[公認グランプリ]]の誕生によって[[公式大会]]が長期戦化すると、徐々にループ[[コンボ]]の有用性が認知されるようになる。相手の[[S・トリガー]]に左右されず、決まればほぼ100%勝てることから、成立[[ターン]]の早い、ないしは防御力の高いループ[[コンボ]]は注目の的になりやすい。

-一方で、公式にとって成功率及び実用性の高すぎる、ひいては[[環境]]そのものを脅かすようなループ[[コンボ]]はあまり好ましい戦略ではないようである。

-2017年7月8日の[[殿堂入り]]では[[ループ]]要員と見做される[[カード]]が6種中5種入るとともに、公式サイトの「クリエイターズ・レター Vol.18」で今回の[[殿堂入り]][[カード]]の解説、ひいては[[ループ]]戦略(特に[[ソリティア]]状態)が[[デュエマ]]の[[ゲーム]]方針と相性の良くない旨についての説明があった。

**再使用ループの例 [#b4775766]
-[[《黙示護聖ファル・ピエロ》]]+[[《地獄門デス・ゲート》]][[《超次元リバイヴ・ホール》]][[《復活のトリプル・リバイブ》]]で[[呪文]]を何度も使用

-[[《キング・アトランティス》]]+[[《魔龍バベルギヌス》]]で毎[[ターン]][[クリーチャー]]を[[バウンス]]

-[[《超次元ドラヴィタ・ホール》]]+[[《リフレクティング・レイ》]]で毎[[ターン]][[サイキック・クリーチャー]]を出す

-[[《聖天使グライス・メジキューラ》]]+[[《斬隠蒼頭龍バイケン》]]2枚または[[《夜露死苦 キャロル》]]2枚で[[シールド]]の[[ブレイク]]を防ぐ

-[[【ヘヴィループ】]]
-[[【バキュームロック】]]
-[[【激天下コントロール】]]
-[[【ジョバンニスコール】]]
-[[【イルカロック】]]

**無限ループコンボの例 [#y4fcb1ce]

***トリガー能力の解決が「途切れるループ」 [#xd5a732b]
-大量の[[マナ]]×[[《超銀河竜 GILL》]]または[[《黒神龍ザルバ》]]+[[《ボルバルザーク・エクス》]]×[[《無限龍ファタル・スパイラル》]]で[[シールド焼却]]か[[ライブラリアウト]]

-[[【イメンループ】]]
-[[【緑単ループ】]]
--[[【ラグマループ】]]
--[[【緑単サソリス】]]

-[[【メルゲループワンショット】]]
-[[【ヒラメキドレーン】]]
-[[【ラララオプティマス】]]
-[[【ガシャゴズラループ】]]

-[[【ガンガン・マンモスワンショット】]]
-[[【マスター・オブ・デスティニー】]]
-[[《爆熱DX バトライ武神》]]×[[革命チェンジ]][[ループ]]

***トリガー能力の解決が「途切れないループ」 [#v7f5567d]
-[[《屍術師インフェルノ・カイザー》]]×[[《薫風妖精コートニー》]]×[[《霞み妖精ジャスミン》]]で無限に[[マナブースト]](ただし、フィニッシュのためには処理を中断させる必要がある)

-[[【ヘルゲート・ムーンライブラリアウト】]]
-[[【ジェームズゾルゲ】]]
-[[【ヘレンループ】]]

-[[【天門ループ】]]
-[[【知新ジャスティス】]]
-[[【マーシャルエクストラウィン】]]
-[[【マークロループ】]]
-[[【クイーン・アマテラスループ】]]

**参考 [#f5f5e0a7]
-[[用語集]]
-[[デッキ集/ループ]]
-[[コンボ]]
-[[コンボデッキ]]
-[[無限ループ]]
-[[即死コンボ]]
-[[回収]]
-[[グッドスタッフ]]
-[[ソリティア]]