#author("2019-08-15T17:16:46+09:00","","")
#author("2019-08-31T22:11:50+09:00","","")
*&ruby(じょうざいがたのうりょく){常在型能力}; [#re4255d8]

決まった期間中、あるいは決まったゾーンに存在する間、ゲームに常に影響を与え続ける[[能力]]のこと。

[[スレイヤー]]を[[付与]]する[[《イモータル・ブレード》]]、[[パワー低下]]の[[《希望の親衛隊ファンク》]]、[[攻撃]]を封じる[[《予言者マリエル》]]など、''存在するだけで[[効果]]を発揮する''[[カード]]が該当する。

これによって生成される効果を[[継続的効果]]と言う。[[継続的効果]]は、常在型能力が有効な間、常に生み出される。

|予言者マリエル R 光文明 (4)|
|クリーチャー:ライトブリンガー 1000|
|パワー3000以上のクリーチャーは攻撃できない。(パワー3000未満のクリーチャーが、攻撃中にパワーが追加された場合、攻撃することができる)|
|''※殿堂入り''|
#hr
|ローズ・キャッスル UC  闇文明 (3)|
|城|
|バトルゾーンにある相手のクリーチャーすべてのパワーは-1000される。(パワー0以下のクリーチャーは破壊される)|

常在型能力は「〜する間、〜する」の書式で書かれる。[[聖拳編]]以降「〜する間」の表記が省かれるようになったので、単に''「〜する」「○○は××できない」''などと書かれていれば、多くが常在型能力である。

常在型能力にはいくつかのルールがあり、それらを知らないとまるで違った結果になる場合もあり、注意が必要である。

**常在型能力のルール [#xacdd0ce]
1.常在型能力は「〜の時、〜した場合」などで始まる''「[[トリガー能力]]」に比べ、優先的に処理される''。
正確には、常在型能力の効果を適用してから[[トリガー能力]]が解決される。

[[アクティブ・プレイヤー]]かどうか(自分の[[ターン]]かどうか)は関係なく、非アクティブ・[[プレイヤー]]であっても常在型能力であるならば、その常在型能力を処理してからアクティブ側のトリガー能力が解決される。

例)自分の[[《怒髪の豪腕》]]が[[タップ]]されている時に相手が[[《古の羅漢バグレン》]]を出すと、常在型能力である《バグレン》の[[パワー低下]]が先に適用され、トリガー能力である《怒髪の豪腕》は[[パンプアップ]]する前に[[破壊]]される。
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2.常在型能力は[[トリガー能力]]と異なり、''[[解決]]という手順を踏まず、即効果を生成する。''
その能力の継続期間中は、何物にも先んじて自動的に実行されているのが常在型能力である。

例)相手の[[《ローズ・キャッスル》]]が[[要塞化]]されている時に[[《青銅の鎧》]]を出すと、出した瞬間[[パワー]]が0になって[[破壊]]される。この時、[[解決]]という手順は踏まれず、即座に[[パワー低下]]が適用される。(その後で[[トリガー能力]]を[[解決]]する)。

また、[[《セイント・キャッスル》]]が[[要塞化]]されていれば、本来[[ブロッカー]]でない[[クリーチャー]]を出した場合でも[[《知識の精霊ロードリエス》]]で[[ドロー]]できる。これは、[[《セイント・キャッスル》]]が常在型能力なので、[[バトルゾーン]]に出した瞬間に自分の[[クリーチャー]]は[[ブロッカー]]を得るためである。
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3.常在型能力を持つカードが''[[バトルゾーン]]を離れると、その[[効果]]は一切失われる''。

例)[[《紅神龍ジャガルザー》]]の[[ターボラッシュ]]の、[[スピードアタッカー]]付加効果は常在型能力によるものである。よって、ジャガルザーが場を離れると、この効果は終了する。[[《トット・ピピッチ》]]なども同様。

[[《白騎士の開眼者ウッズ》]]や[[《偽りの名 オレワレオ》]]の[[効果]]も、[[バトルゾーン]]を離れればその時点で失われる。ただし、[[《覚醒の精霊ダイヤモンド・エイヴン》]]のような[[トリガー能力]]は指定された期間まで残り続ける。

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**その他 [#se20cef8]
-その重要性にも関わらず、ルールブックには記載されておらず、[[デュエル・マスターズ公式HP]]の一部カードのQ&A欄に多少の記述があるのみであった。現在は「総合ゲームルール」に断片的に記載されている。

-[[G・リンク]]や[[シールド・フォース]]、[[《停滞の影タイム・トリッパー》]]や[[《永遠のリュウセイ・カイザー》]]などの[[タップイン]]は、特定のゾーンにカードを置く時の状態を決める[[常在型能力]]であり、

-[[cip]]能力、[[pig]]能力は全て[[トリガー能力]]であり、常在型能力ではない。これらは[[解決]]という手順を踏んではじめて何らかの[[効果]]を生み出す。

-[[《雷鳴の守護者ミスト・リエス》]]や[[《封魔妖スーパー・クズトレイン》]]などが持つ、「バトルゾーンに存在していて、Aした時に〜する」能力はすべて''トリガー能力である''。[[バトルゾーン]]にいるだけで全てのクリーチャーが[[スレイヤー]]を得る《暗黒皇女メガリア》(常在型能力)と、バトルゾーンに他のクリーチャーが出なければ[[能力]]が誘発しない《雷鳴の守護者ミスト・リエス》(トリガー能力)を比べてみるとよい。

-[[クロスギア]]が持つ、「[[クロス]]されている(いない)"''時〜する''"」という[[能力]]は全て常在型能力である。クロス時、非クロス時を問わず、''場に存在するだけで影響をもたらす能力''なので常在型能力に分類される。この場合、「クロスされていない間〜」と読み替えると分かりやすいだろう。

-常在型能力が[[置換効果]]を生成することもある。
--[[《不滅の精霊パーフェクト・ギャラクシー》]]のような、「Aする時、かわりにBする」という能力は、一見[[トリガー能力]]に思えるが、 継続期間の表記が省略された常在型能力([[置換効果]])である。
--「Aする時、Bする」という[[能力]]は、Bを行うのがAした後であれば[[トリガー能力]]である(《アクア・ハルカス》等)。だが、Aを実行する直前に作用し、別の結果をもたらすのであれば「 Bに割り込んでAする 」という[[置換効果]](を生成する常在型能力)である。Magic:The Gatheringでは混同を避けるため、トリガー能力に「〜するたび」を、置換効果に「〜する際」を当てている。

-誤解されやすいが、''[[パワーアタッカー]]も常在型能力である''。これは「攻撃した時」にトリガーする能力ではなく、「攻撃中」を条件とする能力であるため。&br;そのため例えば相手の場に[[《古の羅漢バグレン》]]がいる時に自分の[[《一撃勇者ホノオ》]]で攻撃しても、ホノオはすぐには破壊されず、パワーアタッカーの効果が切れる攻撃終了時に破壊される。

-また、パワーの計算式は、「''プラスとマイナスを計算してから最後にx倍する''」というルールである。よって、相手の[[《古の羅漢バグレン》]]がいる時に、[[《パワード・スタリオン》]]で[[パワー]]が2倍になった[[《青銅の鎧》]]で[[攻撃]]しようとすると、[[《青銅の鎧》]]は[[パワー]]が0になり[[破壊]]される。(この場合は(1000-1000)×2=0になる)(→[[パワー(計算方法)>パワー#cal]])

-[[攻撃]]中、相手の[[ニンジャ・ストライク]]などで[[スピードアタッカー]]を付加していたクリーチャーが[[除去]]されても、問題無く[[攻撃]]は続行される。[[召喚酔い]]は[[攻撃]]の宣言を出来なくさせるルールと考えると分かりやすい。

**参考 [#jebdbb95]
-[[用語集]]
-[[効果]]
--[[単発的効果]]
--[[継続的効果]]
--[[置換効果]]
---[[置換効果(狭義)>置換効果#narrow]]
---[[自己置換効果]]
-[[能力]]
--''常在型能力''
--[[トリガー能力]]
--[[起動型能力]]
-[[解決]]